フッ素とカテキンで効果的にむし歯予防!?
こんにちは。
今回は、前回に続きフッ素に関連するおはなしです。
昨年の11月に東北大学より注目すべき発表がありました。
それは
カテキン×フッ化物でむし歯の予防効果アップ!
といった発表でした。
カテキンとは
よく目にしたり耳にしたりするのは、緑茶が多いのではないでしょうか。
この緑茶の中の成分の1つにカテキンがあります。
カテキンには、
抗酸化作用や抗炎症作用など、さまざまな健康効果があることが知られています。
病原菌や食中毒菌などに対し、強い殺菌効果があるといわれており、
お口の中では、むし歯の原因となる口腔内細菌の増殖を抑えてくれます。
さらには、むし歯の直接的な原因とされる「酸」の産生を抑制する効果もあり、
むし歯予防に効果があるとされていました。
フッ素には、
歯の表面の修復や強化、酸の生成を抑制するという効果があり、むし歯予防に広く用いられています。
今回の研究では
緑茶由来のカテキンが、主なむし歯の菌であるミュータンス菌に対してどの程度酸の産生を抑制する効果があるのか、といったものでした。
そのカテキンの1種が、細菌の糖の取り込みを阻害することがわかったのです。
むし歯菌といわれるミュータンス菌は、私たちが食べたり飲んだりする糖分を餌にしています。
さらに
カテキンにフッ化物を組み合わせると、ミュータンス菌による酸の産生がより効果的に抑制されることがわかったのです。特にむし歯になりやすい酸性環境下にて、その効果が有意に高まったということです。
今後に期待が持たれる
この研究の結果によって、「カテキン×フッ化物」が効果的なむし歯予防になりうる可能性が示唆されています。
これが研究の中だけでなく、実際のお口の中でも効果的なのか、カテキンとフッ化物の配合比はどのようにするのか、など今後の追加研究の成果が待たれます。
緑茶の中にも
一方で緑茶の中にもフッ化物が含まれていることが報告されているということなので、
「お茶でむし歯予防」の追加研究も待たれています。